幸福の魔法 その4

電車からはき出される人々の中に佐智子も居た。呆然とホームを歩きながら、腕で抱えた紙袋をぎゅっと抱きしめる。

カラオケボックスの一室で、頼子は謝った佐智子に笑ってみせたのだった。
「そんな、責任かんじることないわよ」
佐智子が顔を上げると、頼子はおかしくてたまらぬというように微笑んでいた。

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幸福の魔法 その3

先にボックスの部屋に着いたのは佐智子の方だった。待ち合わせの人を待つ間は、歌を歌うでもなく頼んだウーロン茶ばかり飲んでいた。喉が渇いて仕方がないのだった。

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幸福の魔法 その2

小さなビルのワンフロアーを貸し切っているその会社は、ついこの間まで佐智子が働いていた職場とは随分雰囲気が違った。

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幸福の魔法 その1

佐智子が目を覚ましたのは明け方のことだった。カーテンの隙間から朝の光が入り込んで自分を照らしている。まぶしさに手をかざした佐智子だったが、あきらめたようにそうっと身体を起こし、窓辺に向かった。隙間に額を押しつけると、小さなマンションの窓からは真っ青な空が見えた。

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