蹴球
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子供の頃からスポーツが苦手だった。中でも球技は特にダメで、自分に向けてボールが飛んでくると逃げ出したくなった。バスケットボールの授業ではなるべくボールを持った人と目を合わせないようにして、コートの端をただ走っていたものだ。そんな風だからスポーツ観戦もあまりしない。
それでも、フィギュアスケートは結構観ていた。多分、ただ勝ち負けやタイムを競う競技よりも、芸術的に表現するというところに惹かれていたんだと思う。そのジャンプがルッツなんだかアクセルなんだかそんなことはよく分からなかったけれど、美しさに感動するぐらいのことは出来たから。
今冬、フィギュアスケートはオリンピックの代表を決めるというのでいやに盛り上がり、次から次に開催される大会がずいぶんと中継されていた。でも、以前はNHK杯ぐらいしか放映されていなかったように思うのは気のせいだろうか。それだけ毎年楽しみに見ていたし、いつかは本物を見たいなあと思い続けていた。その願いがかない、チケットを手に入れることが出来たのは10年ほど前のことだった。
NHK杯最終日。男子シングルとエキシビジョン(上位入賞者による演技)だったが、初めて目の前で見るスケーティングは素晴らしいの一言だった。氷上をスケート靴が削っていくシャーっという音が観客席までしっかりと聞こえる。広いリンクの上を目一杯使って自在に動き回る選手たち。カメラでアップになったのとは別の姿とスピードがあった。
中でもフランス人のフィリップ・キャンデロロ(男子)の情熱的なパフォーマンスと、同じくフランス人のスルヤ・ボナリー(女子)のゴムまりのように弾けるジャンプは強烈に印象に残った。それがエキシビジョンだったこともあるだろうが、観客を楽しませようという思いが強く伝わってきた。観客もそれに答えた。選手の動きを息を潜めて見つめ、盛り上がったところで手拍子をする。会場全体が一体となっていく感覚は、実際に足を運ばなければ分からなかったと思う。
今回の全日本選手権。これだけの盛り上がりの中で、会場もおそらく異様な緊張感と期待感が渦巻いていたことだろう。その雰囲気にのまれることなく、むしろ観客を自分の味方にして力に出来た人が結果を出すことができたのかもしれない。精神力が試されたと思う。
その精神力の強さに疑問符がついたのが、結局はオリンピック代表に選ばれた安藤選手。6位という結果もそうだけれど、演技前の様子は痛々しいほどだった。彼女の妙にメイクの濃い強張った顔を見ていたら、もう20年以上も昔のことを思い出した。スケートの先輩、渡部絵美の1980年レイクプラシッドオリンピックのこと。期待されながら6位。この演技の直前、プレッシャーに押しつぶされそうな彼女の顔に笑顔はなく、やたらとアイシャドウが濃かった。
これから一ヵ月半後、オリンピックが開催される。難関をくぐりぬけて参加することのできた選手たちは、どんな氷上の舞を魅せてくれるのだろうか。観戦ツアーはもう売り切れているらしい。
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私がどんなにスポーツに興味がなくても、スポーツニュースに疎くても、さすがにイチローの快挙ぐらいは知っている。というより、しっかりニュースをチェックしていた。やっぱり、こんな風に頑張って結果を出している人を見るとうれしくなるものだ。何よりイチローは格好いい。他の選手と違ってお尻がどでんとしていないのがいい。それが野球選手としていいのか悪いのかは知らないのだが。
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二日間の英語漬けは、私にとって拷問と呼んでいい。それでなくてもこの一年ほとんど英語なんて話していないのである。ブラジル人の友人、Marco・Erica夫妻の東京案内は、身体ではなく頭が疲れた二日間だった。
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オリンピックにおける日本勢のメダルラッシュで、寝不足の人が続出しているらしい。素晴らしい結果が出ると興奮するというだけでなく、悲喜こもごもの中に何かしらドラマを観るからなのだろう。
勝った人、負けた人・・カメラはその表情を克明に捉える。でも、私はそれ以上に、沢山の出場できなかった人たちのことを考えた。
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休み中はネットから遠ざかっていた。寂しい気がしないでもなかったが、中毒にはなっていない自分を確認できてほっとした。やはり、過ぎたるはなんとやら・・である。それにこういうものは自分のペースで自分が楽しむ形でなければ結局続かない。そういったことを見つめ直せたのも今回の収穫だった。
で、世の中は五輪一色である。娘に言わせれば「テレビはアテネばっかしで、つまんない」んだそうだ。もともと運動神経が0に限りなく近い娘にとってはスポーツは観る対象でもないらしい。それなのに唐突に「お母さんはオリンピックを観て自分も出たいなーって思ったことある?」と聞いてきた。そんなものはあるわけがない。
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