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テレビ中継

台風が過ぎ去った。それでもしばらくは吹き返しの風が強く、洗濯物が飛んでいってしまわないかと今日一日中心配した。が、不安なのが洗濯物ぐらいだった私は幸せ者である。家屋が被害に遭われた方、また怪我等の被害に遭われた方には心からお見舞い申し上げたい。

で、台風が日本に近づいてから今回もいつも通りの光景がテレビで繰り広げられていた。カッパを着込んだレポーターがマイクをつかみ、雨風に打たれながら絶叫するのである。「ご覧下さい! か、風はますます強くなっていますぅ!」

いい加減、辞めたらどうだろうか。誰がこんな叫び声を聞きたいのだろう。私たちが知りたいのは台風の進路と規模。そして何に気を付ければいいのか、である。親戚がその中心地に住んでいれば、大きな被害が出ていないかが心配だし、交通機関は麻痺していないか、していたならいつ運転が再開されるのかが気になっているのだ。

レポーターはいかにその台風がすごいものなのか伝えるために立っているのだろうか? だから、もっと注意して下さい、と。にしては、もっと風の強いところへ、もっと波の高いところへ、もっと危険な場所へと懸命すぎる気がするのだが。

あの風雨に立ち向かうレポーターを「見上げたプロ根性」と称える人がいるだろうが、私はやはり誰のことも危険な目には遭わせたくないと思う。もし、何か事故でもあったらどうするのだろう。「仕事なのだから仕方ない」という一言で片づけるのだろうか。そうやって災害や事件でいくつの大切な命を失ったろう。

マスコミ側の言い分の一つとして「視聴者が求めているから」というのがある。実際に絶叫レポーターが出てくると視聴率が上がるのだとすれば、私たちは考えなければいけないと思う。「本当に知るべき事はなんなのか」ということを。

また、マスコミには、私たちが求めているのは台風に近寄っていく「無謀さ」ではなく、もっと手強い別なものに立ち向かう「勇気」なのだと自覚してもらいたいものだ。

今年は台風の当たり年で、上陸した個数は既に観測史上最多を記録しているという。が、台風は9月半ばのこれからがシーズンだ。報道の仕方に一工夫欲しいところである。

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